エンジニアの父の影響もあり、物心ついた頃から機械に触れるのが好きでした。パソコンもキーボードをカチカチと操作するのを楽しんでいるうち、自然に使い方を覚えてしまい、親から「いつの間に?」と驚かれたほど。中でも小学生のときに体験したプログラミングが楽しくて、将来はITエンジニアのような仕事に就きたいと思うようになりました。
大学では、現代社会学部を選択。情報処理・プログラミングを中心に学びながら、WEB制作や動画の撮影・編集、ゲームマーケティングなど、多岐にわたる知識を得ることができました。就職活動は、大学で学んだプログラミングを活かせる仕事を志望し、「IT企業」「ITエンジニア職」「成長できる学びの環境があること」の3つを軸に取り組みました。
そんな中、エージェントからの紹介で知ったのがビーネックステクノロジーズ。興味をもったのは、ITはもとより、機械、電気、半導体など幅広い領域をカバーしていること。エンジニアには多様な形があることや、分野を限定しない働き方があることを知って、「ITエンジニアだけに絞る必要はないんだ」と気付いたんです。自分には、いろいろな分野を学びながら成長できる環境が合っている。そう考え、入社を決めました。
現在は大手重工メーカーで、防衛用ジェットエンジンという、やや特殊な製品の設計業務をしています。主な仕事は、図面作成ツールのCADを使ってGA(General Arrangement)を作成すること。GAとは、エンジン全体の構造や機能が一目でわかるように、各部品の位置や接続方法などを示した配置図です。これをもとに、より詳細な設計を進めたり、納入先への説明を行ったりするので、責任は重大です。
GAの作成に最も重要なのが、情報収集。進行中のプロジェクトなので、仕様や部品などの変更が頻繁に発生します。だからこそ、チームのメンバーや他部署とも密に連携をとりながら、常に最新の情報を正確に把握してGAに反映しなければなりません。現場では日々さまざまな情報が飛び交うので、情報の整理と取捨選択も重要です。私はまだ経験が浅いので、自己判断せず先輩に都度確認を取りつつ、確実に進めるようにしています。チーム一丸となって開発に取り組み、納期通りに納品し、プロジェクトを完遂したときの嬉しさと達成感は格別です。
現在の配属先を知らされたときは、不安もありつつ「新入社員のうちからこんな業務を経験できるんだ」「どんな業務をやるんだろう?」と楽しみな気持ちが大きかったです。とはいえ、最初の頃は部品の名前も一つひとつ調べないとわからないので、何をするにも時間がかかりました。先輩の話をしっかりと聞く、メモを取る、ノートに整理してまとめることを徹底していくことで、少しずつ仕事を覚えていきましたね。今はまだ、先輩のサポートを受けながらGAを作成していますが、早く独り立ちをして「GAといえば朝日さん」と言われるくらいのスペシャリストになることが次の目標です。
エンジニアの仕事は、専門知識や技術力だけで成り立つものではありません。特に、現場に出てみてわかったのは、コミュニケーション力の大切さです。そもそも情報収集に当たっては、人と話すことが欠かせませんし、忙しい方々から円滑に情報を集めるスキルも必要となります。そのために、やりとりの目的を明確にする、相手の話を良く聞いて意図を読み取るといったことを常に心掛けてきました。
私の場合、こうしたコミュニケーションスキルは、大学時代にゼミでの発表やスーパーマーケットでのアルバイトなどを通して培うことができました。また、同じくエンジニアにとって欠かせない情報処理力や思考力は、大学時代に専攻していたプログラミングを通して身に付けることができたと思います。これまで学んだことや経験してきたことのすべてが、今の仕事に大いに役立っていると感じますし、それを活かせているという実感が、自信やモチベーションにもつながっているんです。
もし将来、異なる分野のエンジニアに挑戦することになっても、今の仕事で得た知識や経験を活かしながら、新しい分野をまたゼロから学ぶつもりで、成長し続けていきたいですね。何より「いくらでも学ぶことがあり、日々成長を実感できること」こそ が、エンジニアという仕事のやりがいだと思っています。