文系から、防衛用ジェットエンジンの設計エンジニアへ。
日々成長を実感しています。
朝日 唯花 YUIKA ASAHI
《プロフィール》
2023年新卒入社、大学は文系。大手重工メーカーで防衛用ジェットエンジンの機械設計業務を担当。
ITだけがエンジニアの仕事じゃなかった。
大学は現代社会学部で、情報処理・プログラミングを中心に学びました。ほかにもWeb制作や動画の撮影・編集、ゲームマーケティングなど、幅広い知識を得ることができたと思います。就職活動は、大学で学んだプログラミングを活かせる仕事を志望し、3つを軸にして取り組みました。それは「IT企業」「ITエンジニア職」「成長できる学びの環境があること」です。
そんな中、エージェントの紹介で知ったのがビーネックステクノロジーズ。エンジニアはITと思っていたのですがITはもとより、機械、電気、半導体など幅広い領域をカバーしていることが魅力でした。「ITエンジニアだけに絞る必要はないんだ」と気付いたんです。自分には、いろいろな分野を学びながら成長できる環境が合っている。そう考え、入社を決めました。
実は父もエンジニアで、その影響なのか幼い頃から機械に触れるのが好きでした。パソコンもキーボードをカチカチと操作するのを楽しんでいるうち、自然に使い方を覚えてしまい、親から「いつの間に?」と驚かれたほど。今思えば私が機械設計エンジニアになったのも必然だったのかもしれませんね。
目指すエンジニアは、スペシャリスト。
現在は大手重工メーカーで、防衛用ジェットエンジンという、やや特殊な製品の設計を担当しています。主な業務はCADを使って、GA(General Arrangement)という、エンジン全体の構造や機能が一目でわかるように、各部品の位置や接続方法などを示した配置図の作成です。これをもとに、より詳細な設計を進めたり、納入先への説明を行ったりするので、責任は重大です。
GAの作成に最も重要なのが、情報収集。進行中のプロジェクトなので、仕様や部品などの変更が頻繁に発生します。だからこそ、チームのメンバーや他部署とも密に連携をとりながら、常に最新の情報を正確に把握してGAに反映しなければなりません。現場では日々さまざまな情報が飛び交うので、情報の整理と取捨選択も重要です。私はまだ経験が浅いので、自己判断せず先輩に都度確認を取りつつ、確実に進めるようにしています。チーム一丸となって開発に取り組み、納期通りに納品し、プロジェクトを完遂したときの嬉しさと達成感は格別です。
とはいえ配属当初は、不安もありました。でも「新入社員のうちからこんな業務を経験できるんだ」「どんな業務をやるんだろう?」と楽しみな気持ちの方が大きかったですね。今でこそ部品名はわかりますが、最初は何もわからない状態。部品の名前は一つひとつ調べて自分の知識として蓄積していったり、先輩の話はしっかり聞いて必ずメモを取る、自分なりにノートに整理してまとめるということを徹底していました。今はまだ、先輩のサポートを受けながらGAを作成していますが、早く独り立ちをして「GAといえば朝日さん」と言われるくらいのスペシャリストになることが次の目標です。
経験してきたことすべてが、エンジニアの仕事につながっている。
エンジニアの仕事は、専門知識や技術力だけで成り立つものではありません。特に、現場に出てみて改めて大切だと感じたのは、「目的を明確にする」、「相手の話を良く聞いて意図を読み取る」こと。上司や先輩も忙しいので、この2つはそんな中でも円滑に情報を集めるために必要なコミュニケーションスキルで常に私も心掛けています。
私の場合、大学時代の経験が活きていると感じていることがあります。例えば大学時代のゼミでの発表では、目的を明確にし、情報収集を行い、第三者にわかりやすく伝えることが必要でしたし、スーパーマーケットでのアルバイトでもお客様の要望に対して意図を正しく理解し、お応えしていました。また、エンジニアにとって欠かせない情報処理力や思考力は、大学時代に専攻していたプログラミングを通して身に付けることができたと思います。これまで学んだことや経験してきたことのすべてが、今の仕事に大いに役立っていると感じますし、それを活かせているという実感が、自信やモチベーションにもつながっているんです。
もし将来、異なる分野のエンジニアに挑戦することになっても、今の仕事で得た知識や経験を活かしながら、新しい分野をまたゼロから学ぶつもりで、成長し続けていきたいですね。何より「いくらでも学ぶことがあり、日々成長を実感できること」が、エンジニアという仕事のやりがいだと思っています。
取材日:2024.8.8