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  • 2024/12/26

未経験でも安心!半導体業界への扉を開く1カ月のセミコン研修。講師に魅力を聞きました。

2023年12月、当社初のセミコン領域の特化した「お台場セミコン※1トレーニングセンター」が開設されました。この施設で行われる1カ月間の研修は完全未経験者向け。
座学だけでなく大型実機を使った実技を体験し、未経験から半導体分野の基礎知識から実践的なスキルまでを網羅的に学ぶことができます。
今回は、半導体業界で約30年の経験を持ち、トレーニングセンター設立から講師を務める三根に、センター設立の背景、研修の特徴、そして講師としての想いを伺いました。
※1:半導体を意味する「セミコンダクター(semiconductor)」の略

待望の「半導体エンジニアの研修施設」がついに実現。

ー まずは三根さんのこれまでの経歴を教えてください。
三根:最初に入社したのは電機製品販売会社で、商品管理、配送、営業など幅広い業務を担当しました。その後、半導体装置関連メーカーを含む数社で経験を積み、2013年にトラスト・テック(現在のビーネックステクノロジーズ)に入社。入社後は、半導体装置の立ち上げをはじめとするさまざまな業務に携わってきました。2021年に一度退社しましたが、2023年12月にトレーニングセンターの開設を機に講師として再入社しました。半導体分野でのキャリアは、2024年でちょうど30年になります。

ー 講師に就任された経緯を教えてください。
三根:当社でエンジニアとして働いていた頃、就業先の方から「技術派遣の会社なのに経験者が少ないね」と言われたことがありました。その言葉がとても悔しく、当時から営業担当に「半導体エンジニアのための研修施設を作ってほしい」と何度もお願いしていました。
そして2023年、ついにその研修施設が現実となり、現上司から「講師として戻ってきてほしい」と声をかけていただいたんです。その時、私はすでに当社を退職して別の会社に勤めていたので、引き受けるかどうか迷いました。でも、この年齢で新たな挑戦の機会をいただけるのも何かのご縁だと思い、「やってみよう」と決意してお引き受けしました。

エンジニアとして自信を持ってスタートするための、充実した1カ月。

ー 研修はどのような内容となっているのでしょうか?
三根:この研修は、東京・江東区のテレコムセンタービル内にある「お台場セミコントレーニングセンター」で、1カ月かけて行われます。
まず研修初日はオリエンテーションやコンプライアンス研修で当社や一般的な社会人としての基礎を学びます。その後2日目~4日目で「SEAJ推奨安全教育」を受講。半導体分野の工場では、ホコリやチリを除去し、温度や湿度が厳密に管理された「クリーンルーム」という設備の中で働くのですが、高所作業や化学物質といった危険も少なくはありません。そこで、安全に作業を行うための基礎知識を身に付けておくのが、このカリキュラムです。これを修了しておくことで、半導体装置メーカーに就業が決まったとき、すぐに仕事を始めることができます。また履歴書に記載可能なおすすめのスキルでもあります。

その後は、いよいよクリーンスーツを着て、半導体製造装置を扱うための安全教育や工具の使い方、装置の仕組みなどを学びます。研修後半では、「アッシング装置※2」という実機を使った講習に入ります。メンテナンスやセンサーの調整作業などを体験してもらい、1カ月の研修を終えた頃には、簡単な作業はひと通りできるようになっているはずです。
※2 ウエハー(半導体の材料となる円盤上の板)に、必要な加工を行ったのち、不要になったレジスト(調剤)を除去する装置

ー 研修はどのような人が受講できますか?
三根:
完全未経験者を対象としており、半導体関連の企業で働きたいと考えている方です。地方にお住まいの方には、当社が都内のマンスリーマンションを手配しているので、そこからお台場まで通うことができます。もちろん、交通費は支給され、研修期間中は基本給も支払われるので、給与面でも安心して受講できます。
研修には、性別や社会人経験の異なるさまざまな方が参加しています。前職は飲食業や販売、営業、事務、福祉関係、さらには声優や漫画家のアシスタントをしていた方もいます。「ねじを回したことがない」という方も大勢いらっしゃいますよ。半導体業界は専門用語が多いため、最初は難しく感じることもあるかもしれませんが、私たち講師がわかりやすい言葉や動画を使って説明するので、誰でも安心して学べる環境です。
もちろん、研修で学べる内容には限りがありますし、実機と実際の就業先で使う装置が異なれば、操作方法も少し異なることがあります。ただし、基本的な考え方は共通しているので、半導体分野の原理やルールを理解しておくことは、どの職場でも必ず役立つはずです。

ー 研修期間中はどのような生活を送りますか?
三根:
研修は平日の9時から18時まで行われます。研修施設内には食堂やカフェもあるので、休憩を取りやすい環境です。また、センターの近くには「フジテレビ本社ビル」や「ダイバーシティ東京プラザ」もあり、研修後には展望台に登って夜景を楽しむ方も多いです。皆さん、日中はしっかりと学び、夜や休日はリフレッシュしているようですね。

参加した研修生の声

  • 「半導体とは何か」をイチから学べ、とてもためになった1カ月でした。
  • わからないことは、何でも気軽に質問できる空気感があります。
  • あともう1カ月ぐらい、ここで勉強していきたいくらいです。
  • ここで同期の仲間ができたことは、これから先大きな財産になると思います。

▼研修生の声をさらに見る
セミコン研修生の声①
セミコン研修生の声②

「やってみたい」「学びたい」という気持ちがあれば大歓迎!

ー 最後に、未来の研修生に向けて伝えたいことはありますか?
三根:
研修を受けるにあたって、特別な知識や経験は一切必要ありません。半導体は比較的新しい分野ですので、「何でも吸収して自分のものにしていこう」という意気込みで来ていただければと思います。一歩踏み出すことで広がる世界があり、学べば学ぶほど、「もっと知りたい」「これはどうなっているんだろう?」と興味が湧いてくるはずです。
私たち講師も、日々勉強を重ねており、最新情報を交換したり、さまざまな書籍や雑誌を読んだりしています。また、研修内容も受講生からのフィードバックを元に、常にブラッシュアップを行っています。まだ実現できていないアイデアも多く、今後もカリキュラムを充実させ、現場に出たときに困らないくらいの知識とスキルを身につけられる研修を目指しています。
皆さんの成長を見守ることが、私たちにとって最大のやりがいです。半導体分野に興味がある方は、ぜひ一緒に最初の一歩を踏み出しましょう。

◆セミコン研修/お台場セミコントレーニングセンター
詳しくはこちら >> https://nextengineer-benext.jp/feature/training/
取材日:2024年10月10日

▼研修生へのエントリーはこちらから

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